2005-07-29 第162回国会 参議院 郵政民営化に関する特別委員会 第10号
○参考人(紺谷典子君) 今のところでは考えられません。 もう一つ言いたかったことは、公的資金需要でございます。多額の国債発行があるというふうにおっしゃっているじゃないですか。しかも、郵貯、簡保、年金のお金は返すと言いながら、実は財投債に振り替えて、それをまた郵貯、簡保、年金に持たせているという現実があるわけでございます。しかも、民営化されても持ってほしいと。 公的資金需要がある限り、それを最も低
○参考人(紺谷典子君) 今のところでは考えられません。 もう一つ言いたかったことは、公的資金需要でございます。多額の国債発行があるというふうにおっしゃっているじゃないですか。しかも、郵貯、簡保、年金のお金は返すと言いながら、実は財投債に振り替えて、それをまた郵貯、簡保、年金に持たせているという現実があるわけでございます。しかも、民営化されても持ってほしいと。 公的資金需要がある限り、それを最も低
○参考人(紺谷典子君) 少なくとも、今現在、民営化した方がよろしいという事情は私には見えていないんです。全国二万四千七百ある郵便局、それから三十数万人もおいでの郵便局員、地元に愛情を持って地元の事情に通暁しているこの国家的な財産が、民営化されたらば崩れてしまうんではないかという懸念を持っているんですね。百三十年も掛けて築いてきたネットワークを民営化の名の下に崩してしまっていいのか。どこの国でも、民営化
○参考人(紺谷典子君) 経済を専門としておりますエコノミストの紺谷でございます。どうぞよろしくお願いいたします。必死に反対している一人でございます。 小泉さんは、大変有り難いことに、改革ということに命懸けでおやりくだすっているようなんですけれども、私、不思議だなと思うことがあるんですね。どういうことか。改革政権が出てくるたびに国民生活が悪化するんです。細川改革しかり、橋本行革しかり、小泉改革に至っては
○紺谷参考人 なぜ膨れ上がってきたのかですか。それは、やはり国民が不安だからでございます。 民営化して預金保険料を払わせるというのは、社会的なコストを上げることだと私は思っています。何となれば、郵便局が公社であって、国の機関であって、そうすれば国の信用を使っている。国の信用の使用料はただなんですね。だからです。そうであるにもかかわらず、預金保険料を民営化された郵便局から取るということは、それは結果的
○紺谷参考人 まず最初に、私の意見が民営化賛成論のように聞こえるとしたら大きな誤解でございます。 財務省は最大の問題の元凶であるというふうに私は思っておりますけれども、もしも今度の法案のとおりに巨大な銀行ができ、巨大な保険会社ができましたらば、それは金融庁の監督下に入るわけでございます。金融庁の大きな権限がさらに広がる。しかも、天下り先がふえるかもしれないということでありまして、大変不思議なことなんですけれども
○紺谷参考人 経済を専門としております紺谷と申します。よろしくお願いいたします。 郵便局の民営化には反対でございます。 だんだんにマスコミからの取材も、政局の移り変わりとともに質問が変わっていくんですね。基本方針についてどうお考えですか、法案についてどうお考えですか、修正についてはどういう御意見ですか。だんだんだんだん土俵が引きずられていきまして、そもそも論が忘れられてしまうんですね。ですけれども
○公述人(紺谷典子君) フリーターがどういう原因で増えているのかということを考えておかないといけないと思うんですね。要するに、若い人が定職を持たずに自由にやりたいというフリーターが本来であったわけなんですけれども、最近はやむを得ざるフリーターというのがたくさん増えてきてしまっているわけです。そういう方たちは、景気が回復していけば自然と減っていくというふうに思うんですね。 先ほど来、年金に関しましてもいろいろな
○公述人(紺谷典子君) 例えば、社会資本整備も今こそどんどんじゃんじゃんやっていただきたいというふうに私は思っております。 日本の社会資本整備は終わったんでしょうか、終わっていないと思います。大地震対策一つ進んでいないんですね。世界第二位の経済大国と言われる日本で下水道整備が先進国の中でも後れている方であると。それは国交省がおっしゃってきたように、今はもう変えておりますけれども、どんな過疎地にでも
○公述人(紺谷典子君) 紺谷でございます。よろしくお願いいたします。 どうして改革政権が出てくるたびに国民生活は悪化して国民の不安は高まるんでしょうか。国民のための改革ではないからじゃないだろうかという疑いをかねてから強く持っております。景気対策は効かないというお話が今ありましたけれども、しかし景気対策のやり方が間違っていたんではないでしょうか。 これまで世界の歴史を振り返りましても、緊縮財政、
○紺谷公述人 優先順位、どれが一番ということは難しいんですけれども、社会不安が景気の足を引っ張っているということを考えますと、まず第一に、霞が関の方に本当のことをおっしゃっていただく。財政赤字の緊急、深刻という議論が本当にそうなのかどうか、国有資産というのがどれほどあるのかということをきっちり見せていただきたいと思うんですね。日本が世界一の債権国であるということもきちんと国民に周知徹底していただきたいと
○紺谷公述人 いろいろございますけれども、あえて申し上げますと、公共事業だと思います。 公共事業は今こそやってほしいというふうに私はずっと申し上げてきたのですけれども、公共事業に問題があるとするのだったらば、やり方を変えればいいだけ。必要なことかどうかということは二〇〇%ぐらい議論していただきたいと思うのですね。かつ、必要なことを効率的にやるかどうかという御議論もやっていただきたいと思うのです。日本
○紺谷公述人 島田先生のお話にも大変示唆を受けましたし、特に金子先生のお話は、骨太の中長期的な方向を示していただけたという意味で多くの点で賛同いたしますけれども、あえて違う部分について聞いていただきたいと思うわけでございます。 まず、なぜこのように債務が累積してしまったのかということなんですけれども、それはやはり景気対策が適宜適切に出てこなかった、ツーリトル・ツーレートだったということがあると思うのですね
○紺谷参考人 どうも申しわけありません。もうほとんどしゃべらせていただいたかなとは思うのでございますけれども。 やはり、中小企業金融ということでありますと、中小企業に特化する専門金融機関というのが必要であろうかなとは思うんですけれども、それができていないということが一番肝心だと思います。証券市場だとか何だとかという方向に話が流れているんですけれども、先ほども申し上げましたように、融資の充実ということが
○紺谷参考人 最初に一言だけ言わせていただきたいのでございますけれども、今回のこの改正がよくないと言っているわけではなくて、大いにおやりいただきたいと思うのですね。ただ、旧来型の格差是正というようなものに余り焦点が合わなくなったというところがちょっと心配かなと思っているというだけのことでございます。格差是正は、これまでは最重要な柱でありましたけれども、今後も重要な柱の一つであり続けるであろうということでございます
○紺谷参考人 おはようございます。日本証券経済研究所の紺谷でございます。 中小企業政策についてお話しさせていただきたいと思うのですけれども、今回のこの不況というのは、やはり中小企業が置かれている状況というのをとても明らかにしたと思うのですね。中小企業はもう強くなったとか自立だというふうに言われるのですけれども、それももちろん正しいのですけれども、やはりこういうふうに経済が悪くなってくると、中小企業
○参考人(紺谷典子君) 第三者機関というのは絶対必要だろうと思っております。つまり、どんな議論であってもなるべく立体的に複層的に議論が行われていくということが大事でございます。ですから、推進本部で御議論いただくだけではなくて、それとは全く別の機関が同じような議論を行っていて、両者でその議論の成果を闘わせるというような形にならざるを得ないのではないかと思うんです。 ただその場合、第三者機関というのがよく
○参考人(紺谷典子君) 一般の企業の経営者は、重大な過失あるいは任務の過怠に関しても責めを問われることになっております。ですから、ただ単に犯罪立件とかそういうものだけではなくて、サボったとかあるいは大失敗というような善意の失敗でありましても、結果が非常に重大である場合には責任を問われるわけでございます。ところが、国民の安全と生活を託されている行政において、そういう責任を一切負わないできたというのは極
○参考人(紺谷典子君) 紺谷でございます。 私は行政の専門家でも法律の専門家でもないですけれども、一国民として行政改革について意見を申し上げさせていただきたいと思います。 政府の役割というのは何かと申しますと、国民の立場からいいますと、私たち国民の安全と生活を保障してくれるものではないかと思うんです。ところが最近、国民は非常に多くの不安を感じてしまっている。行政の失敗はもう目を覆うばかりであるというふうに
○参考人(紺谷典子君) 山日銀行局長も認めていらっしゃるように、我が国の銀行が総体としては十分な体力を持っているというのは本当だと思うからです。 どうしてか。例えば北海道拓殖銀行にせよ、買い手が見つからなかったとはいえ、本体を売りましたけれども、本店を売りましたが、それは関連子会社が買い取っているんですね。欧米の銀行のリストラというのはもっともっとずっと激しいものでございまして、骨を削るようなリストラ
○参考人(紺谷典子君) 私もクーさんと同じように一律に申請があったらば全部出すという方法がいいと思います。どうしてかと申しますと、一つはさっき申し上げた行政責任が重たいということと、それから破綻する金融機関が本当に経営責任が重たいのかというとそうじゃない、残っているところが健全かというと全然そうではなくて、従来いい位置につけていたとか、むしろあくどい経営をやってきたからたくさん蓄えて残っているということもあり
○参考人(紺谷典子君) 財団法人日本証券経済研究所の紺谷でございます。 私は、今回の三十兆円の投入に本当は反対なんですけれども、現状の余りの経済の悪さを考えますとやむを得ない、本当はもっといい方法はあると思いますけれども、それは百年河清を待つに等しいので、この緊急事態を脱するためには次善の策、三善の策であってもやむを得ず何でもおやりいただきたいと。三十兆円が見せ金にすぎなくなっても、それはそれでいいのではないかと
○参考人(紺谷典子君) 私は金融監督庁というのが独立機関とは到底考えられないんですね。現に大蔵省別館に入るわけです。それから、検査をなさる職員の九割が大蔵省からいらっしゃるということでございまして、そういうことで本当に独立の機関なのかということに強い強い疑問を持っております。 私は、大蔵大臣を初め大蔵省を一切信じるなということではなくて、これまでのやり方は信じられないから何らかの御処置をおとりいただきたいと
○参考人(紺谷典子君) 私は、繰り返しになりますけれども、やはり基本的な方向としては正しいんだけれども、運用の問題というのがあるのではないのかなと思っております。 どうしてかと申しますと、その公共的目的にかんがみ大蔵大臣が御判断なさってあっせんに入る、それはそのとおりでございましょう。ですけれども、これまで大蔵省がなさってきた処理の仕方を見ますと、非常にバランスが悪いわけです。例えば、木津信組、コスモ
○参考人(紺谷典子君) 日本証券経済研究所の紺谷でございます。よろしくお願いいたします。 私は、この預金保険法の改正というのは基本的には賛成ではありません。ですけれども、今の状況ではいたし方なしと思っております。どうしてかと申しますと、日本の金融不安の現状、不況の現状というのが余りにも緊急を要しているからなんです。 金融というのは、人間の体に例えれば心臓みたいなものです。一般の企業とか家計から預金
○紺谷参考人 私は、総会屋も暴力団も、根絶やしにすることなんて絶対不可能だと思います。それはもうありとあらゆることについて言えることではないでしょうか。ですから、社会としてどの程度まで容認できるかということをまず議論しなくてはいけないのですね。 今みたいに、海の家の人がどのぐらいかよくわかりませんけれども、せいぜい年間数十万円とか、そんなところまで摘発して、何か物すごい極悪人であるかのようにわあっと
○紺谷参考人 私も、何てきれいごとの世界だろうと思います。野村と一勧の問題のときに、三菱も日立も、もう野村とは取引を行わないとか言ったのですね。だけれども、結局、自分たちも出てきてしまったということがあるわけでございます。 それで、今どういうことが起きているかと申しますと、証券会社が情報誌を買うのを大蔵省がやめろと行政指導しているのですね。その結果、業界誌の購読を一切やめてしまったという証券会社が
○紺谷参考人 日本証券経済研究所の紺谷でございます。 きょうは、意見陳述のチャンスを与えてくださって、ありがとうございます。ですけれども、私は専門家でも何でもございませんので、ずっと証券市場で仕事をしてきた人間としての直観論と申しましょうか、そういう話をさせていただくことになろうかと存じます。 この総会屋の問題に関しましては、いろいろ議論が混乱してしまっているところがあるかなと思うのですね。ですから
○紺谷公述人 お答えさせていただきます。 確かに円高というのは日本国民にとってマイナスばかりではないのですね。長期的に見ればむしろプラスなんですね。円が高くなるということは、日本経済を世界が買ってくれたということでございますから、そうして輸入物価が下がるということでございますから、マイナスであろうはずはないのですね。 ただ、円高のマイナスの効果は早く出るけれども、プラスの効果は時間をかけないと出
○紺谷公述人 ただいまの質問にお答えさせていただきます。 経常黒字の解消のためにも住宅投資を促進し、そうして投資余力の部分を住宅の充実に向けたらどうかという御意見であったかと思いますけれども、今のところ、住宅投資は実はデータの上から見ますとかなり進んできておりまして、実は住宅地の価格というのは上がり始めているのですね、御承知かと存じますけれども。 今問題になっておりますのは、景気対策という点から
○紺谷公述人 紺谷典子でございます。 本日は、私などの意見をこういうところで述べさせていただけるチャンスができまして、本当にありがとうございます。せっかくのチャンスでございますので、ふだん日本の経済について私が考えているところを皆様にお聞きいただければと存じております。 本日、実は私は景気対策の重要性についてお話しさせていただきたいと思って参りました。景気はもうそろそろ持ち直し始めたのではないか